■車のロードノイズ対策/天井(ルーフ)デッドニング調整篇その1

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ロードノイズ対策(デッドニング調整)天井周り篇

天井(ルーフ)周りのデッドニング調整ですが、理想はできるだけ軽量で、しかも安価で仕上げること・

しかし「理想と現実」にはギャップがあるのは当たり前ですが、それを何とか埋めるのがプロというもの。

天井のデッドニング調整の目的は大きく分けてカーオーディオの音質改善と車内環境を快適にすること。

車両にもよりますが、タイヤハウス(フェンダー内)周りや各ピラー部のデッドニング調整をおこなっていない場合によくみられる共振や騒音が天井へ回り込んで不快な思いをされているケースがあります。

■対策については制振/遮熱/遮音/吸音の作業がメインとなります

 

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日産/エクストレイル 制振作業の例

大きく広い天井の鋼板部ですが、制振に使用した商材はレアルシルト1/6枚カット済み品を7枚使い、あとは天井鋼板を支えている貫き(ルーフバー)の各所にシーラーを充填するだけで対応しています。

 

レアルシルト1/6枚カット済み品を7枚

 

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トヨタ/86 制振作業の例

それほど広くない天井の鋼板部ですが、レアルシルト1/6枚カット済み品を7.5枚使い、天井鋼板部(ルーフパネル)とそれを支えている貫き(ルーフボー)と前後のルーフレールに貼り、あとはシーラーを天井鋼板部と貫きとの隙間に充填しています。

 

レアルシルト1/6枚カット済み品を7.5枚

 

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スバル/プレオ 制振作業の例

軽ワゴンですが、レアルシルト1/6枚カット済み品を9枚も必要です。。

 

レアルシルト1/6枚カット済み品を9枚

 

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こちらはサンルーフ付き車

サンルーフASSYが後方へスライドするため、クリアランスの問題でブチル系制振材だけで制振/遮音/遮熱対策をした訳ですが・・

 

現在、AURIX製品の取り扱いはしておりません!!

 

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サンルーフ付きマークXの例

この車にもブチル系制振材を使いましたが、あくまでクリアランスの問題で制振と遮熱性を一種類で対応しなければならないのでブチル系を使用しています。

 

2016/3月現在では新たにCSDBシリーズに5mmと10mm厚の遮音&吸音シートをラインナップしたので それを使用しています。

 

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スバルWRXS4の例

前後のルーフレール内にカーボンウールを入れています

サンルーフ付き車でもルーフのデッドニング調整をすることにより遮熱性&遮音特性も改善されます。。

施工前との違いは雨天時の雨音及びトンネル走行時の圧迫感の減少などハッキリ違いが分かります。

カーオーディオの音質に拘る方にとっては必須箇所だと思います。

 

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WRXS4の場合はルーフレールとバーにレアルシルを貼って制振調整をした上に軽量なSTP NG04 Premiumを貼っているので遮熱&遮音特性にとても優れた仕様となっております。

 

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天井(ルーフ)トリムのデッドニング調整その1

大概の車のルーフトリムは軽量に作られているため、走行中は常に微量ですが振動しております、
特にカーオーディオのボリュームを上げるとトリムの振幅は大きくなり、最悪 音の打ち消し合いも起こります。
そこでCSDB3を貼って比重増しと言うか・質量増しと言うのか・正確な言い回しは僕には判りませんが共振を抑え、雨天走行やトンネル走行時の圧迫感などを緩和させます。

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サンルーフ付き車の例

 

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天井(ルーフ)トリムのデッドニング調整その2

「遮熱&吸音対策」
おすすめ商品は軽量で耐熱温度が優に1000℃以上あるカーボンウール(炭素材)
・厚さ:15mm(30㎡あたりの圧縮した厚み5mm程度になります)

・サイズ:1m×1m=200g

このカーボンウールをトリム裏に乗せて(接着不要)戻すだけです。
当店扱いのカーボンウールは溶接用のものとは違い,吸音特性に優れ、厚縮するのでルーフバー(ルーフを支えている貫き)のクリアランスを気にすることなく施工できます。
また、狭い隙間(10円玉ぐらいの穴)からでも容易に挿入することが可能なので、ピラー内部のような密閉空間内へ詰め込むと飛躍的に反響音が減ります。

 

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オデッセイRC1例

レアルシルトで制振調整をしてからカーボンウールを直接ルーフに貼り付けた場合、両脇の隅まで遮熱対策ができます。

 

 

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レアルシルトとブチル系制振材との比較

[ブチル系制振材]
当店でよく使うブチル系制振材はSTP Gold Aero制振シートです
旧製品のブチル系制振材STP GOLDBULK SOLUTION制振シートは1枚1550gでしたが、モデルチェンジしたGold Aero制振シートは1160gとなりました

つまりGold Aero制振シートは旧製品と比較して25%ほど軽量化されています。

しかし、軽量化されても性能は旧製品と変わらないという話だが・・実際、日本には四季があり、夏場は外気が30℃以上になり、ルーフの鋼板部は触っていられないほど熱を持ちます、その状況下ではブチル材の粘度が著しく下がってしまい、鋼板部に貼っても振幅を抑える効果が下がります、これはSTP商品に限らずブチル系制振材には起こるものです。。(性能テストで興味深いことが判明したが、今回は書きません・)

 

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[レアルシルト]
Gold Aero制振シートと重量を比べると10%強レアルシルトの方が重いです。。
でも流石にMADE IN JAPAN製なので日本の四季の状況下に適した商品といえるでしょう。

「メーカー商品説明」
・従来品を遥かに凌ぐ振動吸収性(損失係数は他社製品の5倍〜20倍)
・粘着力はアスファルト系製品の約8倍 ・施工作業時はヒートガン不要で冬季でも楽々作業(-5℃下でもOK)
・耐過重性能はアスファルト系製品の約24倍、アルミ系製品の約3倍なので破れにくい
・耐熱性に優れ、経年変化にも強く粘着力の低下がない
・低周波での不要倍音を低減し、原音再生に近付ける
・従来品と比べ、計測データ・試聴テスト共に遥かに凌ぐ超・制振シート

上記はあくまでもメーカー側の商品テストの結果です。

 

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ちょっと余談ですが、気温20℃で曇りの状況下で鋼板より共振周波数が高目のガラスを制振したらどうなのか?

レアルシルトをガラスに貼ってみると驚くほどの制振効果が認められます。

 

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ブチル系の制振材だとそれなりに効果があるのだがレアルシルトほどではありません。

もっと気温が上がれば大差がつくとおもうが・

 

ブチル系の制振材はフロアなどの重力に逆らわない部分へ貼るぶんには熱による劣化も少ないので問題はないとおもうが、天井(ルーフ)のような直射日光が当たり高温になる場所には最適とは言えないだろう。。

つまり適材適所、日本の四季に適した商材選びをしないと無駄に車を重くするだけで精神衛生上良くないです

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